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第22話 パーソナルカラー
あなたは自分に似合う色、自分を輝かせてくれる色を知っていますか?
パーソナルカラーは、アメリカで誕生した「あなたに似合う色を選ぶ」カラーシステムです。1984年には日本にも上陸し、ファッションの新分野として取り上げられるようになりました。パーソナルカラーとは、その人が生まれ持った肌、瞳、髪の色に調和して自分を美しく見せてくれる色です。似合う色を身につけたとき、顔色がイキイキと元気に華やかに見えます。その効果は外見の美しさだけでなく、内面的にも大きな効果を与えることがわかりました。
アメリカでは20世紀半ばになると、カラーコンサルティングをするプロフェッショナルが登場します。そしてパーソナルカラーは、ある有名なエピソードと共に一気に有名になりました。それは当時のアメリカの若き大統領ケネディが、ニクソンと選挙で争ったときの事です。当時アメリカでは、テレビという新しい媒体が各家庭に入っていました。ケネディ陣営はテレビが人々に与える印象を重要視し、パーソナルカラーを活用したのです。
ケネディの持つ若々しく力強いイメージを引き立たせたパーソナルカラーは、テレビ画面を通じて広くアピールされ、人々を魅了しました。その後、ケネディが選挙戦にパーソナルカラーリストを登用した、というニュースが伝わり、パーソナルカラーという言葉は一躍有名になりました。その後も歴代アメリカ大統領夫妻の身に着ける洋服の色やデザインは、常に注目の的になっていきます。
さそり座のテーマカラー、ターコイズはハートからの創造性、コミュニケーションを表します。さそり座は対象となるものに深く入り込んでいくことで、自らを変容させます。ハートと向き合うこと、自分の内面を見つめること、恐れることなく深みを見ることで、人の中にある、隠された痛みも直感的に感じることができます。ターコイズは時間と空間を越えて「私は誰か?」と常に自分に問いかけます。それは「感じること」で本質に届き、変容が訪れることを示唆します。
「魅せる」こと、「相手に与える印象」を最も考慮するアメリカの大統領が、パーソナルカラーを活用する事は当たり前のことなのかもしれません。これをきっかけにパーソナルカラーリストの存在は注目され、1981年に発売されたキャロル・ジャクソンの著書「カラーミービューティフル」は世界的なベストセラーになりました。
記憶に新しいところでは、アメリカ・オバマ大統領就任演説時のご家族の華やかな色使いのドレスはとても話題になりました。レッド、ピンク、オレンジ、ブルーを華やかに、若々しく使った2人のお嬢様たちのドレスはとてもキュートでした。ミシェル夫人はイエローゴールドの華やかなドレスを身に着け、「こんな時代ですから、少しでも世界中の皆さんに幸せを感じて頂きたくてイエローのドレスを選びました」とおっしゃいました。イエローは太陽や幸福を表す色です。「幸せの黄色いハンカチ」は理由もなく附いたタイトルではないのです。
そして皮の手袋とパンプスがオリーブグリーンでした。オリーブグリーンは「新しい時代」を表す色であり、オリーブの色には「苦味を甘みに変える」という色のメッセージがあります。まさにアメリカ初の黒人大統領の色のメッセージです。アメリカのキング牧師こと、マーティン・ルーサー・キングの人種差別撤廃の有名なスピーチ「I have a dream」をオバマ大統領が引用したのは、アメリカの新しい時代の幕開けを期待させました。そして何より、色の持つメッセージまで考えてドレスを選んでいる素晴らしいパーソナルカラーリストの存在を感じました。
自分のパーソナルカラーを知ることは、個性を輝かせ、内なる声を目覚めさせてくれます。このように色が人に与える効果を 「The Color of Magic」(色の魔法)と表現し、自分を輝かせてくれる色をパーソナルカラーと言います。「好きな色」と「似合う色」は必ずしも同じではありません。「好きな色」は自分の内なる声が求めている色かもしれません。
色は心理状態と深く関わっていて、「好きな色」も「気になる色」も、そのときの気持ちを大きく反映しています。「好きな色」は自分自身を癒し、励ましてくれる大切な色です。「似合う色」は自分の魅力を最大限に引き出してくれます。「似合う色」を身に着けることで周囲に好印象を与える大切な外側の色です。
「似合う色」のとらえ方は、一般的に「ピンクが似合う」というように、色を限定しがちですが、パーソナルカラーでは共通の特徴を持った複数の色を意味します。つまり同じピンクでも薄い色のピンクなのか、鮮やかなピンクなのか、オレンジに近いピンクなのか、「似合う色」のグループを見つけ、診断していきます。そして色相、明度、彩度、トーンを分析していきます。また肌、瞳、髪の色に加えて、その方の持つ雰囲気や肌質感、骨格などの顔分析も行いながら、「似合う色」のグループを導き出していきます。
そして、似合う色は身に着けるだけでなく、メイクアップに取り入れていくことで色を最大限に活用し、バランスのよいトータルビューティを目指すことが出来ます。似合うリップカラーをつけることは若さを演出しますが、間違った色のリップカラーは実年齢より老けて見える事が多く、色選びは大切です。また眉の形や色、ベースメイクも重要ポイントです。
パーソナルカラーを見つけることは、色の魔法の杖を持つことです。色の魔法を使って、日常生活に密接したカラーコーディネート&メイクアップを楽しんでください。