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第14話 心と魂の青色と藍色
グローバルな藍色
明治の始め、来日したイギリスの化学者のアトキンソン氏が藍の色を「ジャパン・ブルー」と呼んで賞賛したそうです。当時日本の庶民の多くは藍で染めた衣服を着ていて、初めて目にした藍色を「日本の色」とみなしたのも不思議ではないのかもしれません。
この藍色は、藍の色素を含む植物から染められた色のことを言います。藍の色素は、葉の中に含まれています。世界中各地には、さまざまな藍の色素を含む植物があり、その風土によって藍の色素が異なるのです。そのため、染められた藍色もさまざまな青となって生まれています。インディゴと呼ばれ世界中で愛されている色でもあります。また、藍色が世界中にあること、海のような深さと、空のような広がりをもたらすことからも、グローバルな側面をもっている色とも言えるでしょう。
さらに藍は、どのような繊維であってもよく染まるため、古代から世界中で染められてきました。日本でも、聖徳太子の時代には重要な色であり、その後、高貴な人だけなく庶民に至るまで親しまれてきました。特に江戸時代には、藍と相性のよい木綿の繊維が全国に普及し、藍染めがますます盛んになっていったのです。
藍色は目の炎症、耳の障害、血液を含め、浄化を必要とする体内のどの部分でも有益に作用します。藍色は腫れを和らげ、激痛を緩和します。また、鎮静作用もあります。これは藍色の食品にも言える事です。藍色の食品であるブルーベリー、ブループラム、ブラックベリー、プルーンなどはこの色の治療に大変役立ちます。
藍色はロイヤルブルーとも呼ばれます。ロイヤルブルーは第6チャクラに位置し、「第3の目」といわれる場所の色です。直感、霊感など高度な感性をつかさどり、見えないものを感じ、内側を見る目とも言われます。「あなた自身に油を注ぎなさい」と聖書にあるように、肉体と魂に必要な助けをもたらし、それによって自分自身が調和を得ていくのです。
大いなる存在のブルー
「青」は、自然界の海や空といった、日常目にする色であり、そこに広がりを感じると同時に、人間の内面へ誘う働きをもっています。ブルーは多くの人達が自然と馴染みやすい色として捉えています。ブルーが私達にとって、とても大切な色であることは明らかです。
ブルーは天と地を繋ぐ色で、霊的な色として昔から認められています。教会の祭壇もブルーですし、時代を通して画家たちが、聖母マリアに神々しいブルーの衣をまとわせて描いたのも理由のあることです。妊娠した人が無意識的にブルーを選ぶのも、地上の体とそこに宿る霊界の魂との間に、完璧なバランスを摂ろうとしているのかもしれません。
「青は世界で最も優れた防腐剤のひとつ」とも言われています。発熱、運動神経の沈静、痛み、解熱、肺の鎮静に効果があり、感染や炎症への抵抗力を促します。また、身体的、神経的な不安と興奮を和らげ、癒すにも役立ちます。青は感情を穏やかにする色なので、手術後の回復室の壁やシーツの色などに最も適した色として使われています。ブルーライトが病院で黄疸の子供の治療に使われているのもブルーの持つ効果のほんの一例にすぎません。
また、青には冷やす性質があり、赤とは対極の色です。暴力性の精神病患者を赤い光の部屋に入れると、一層症状は悪化し暴力は益々強まるが、同じ患者を青い光の部屋に移すと穏やかになる、という結果もでています。
銀行や美容室など長時間待たされる場所ではブルーの色がいいとされます。それはお客様が1時間待たされても30分くらいにしか感じないからです。反対に赤い色の部屋にいた場合、1時間待たされたときは2時間にも感じてしまうからです。赤い部屋で会議をした場合、イライラしてしまい冷静な判断ができなくなる、とも言われています。
色のついたグラスやビンに入れた水を日に当てるだけでも、色の波長を水に帯びさせることが出来ます。赤いビンと青いビンを用意し、それぞれに水を入れ、日光に当て色の波動を取り込み、用意しておきます。朝は刺激する赤の水を飲み、夜は鎮静効果のある青の水を飲むことで身体に色を取り込むことが出来ます。
ブルーは「全ての理解を超えた平和の色」です。魂が「飛躍する」時、この色の波動は無限の存在と同調します。ブルーは大いなる意識(意識を超えている意識)であり、その大いなる意識と繋がるときに、自己を超えた存在への信頼と共に、そこに「いる」ことができるようになるのです。